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弁護士インタビュー / パートナー弁護士

篠田憲明弁護士 (54期)

Q1. 現在、どのような業務をされていますか。

多岐にわたります。中心的なものとしては、企業間取引(特に、ライセンス関連業務)、コンプライアンス(競争法や不祥事対応)、紛争解決、事業再生・倒産処理、渉外業務です。

企業間の取引に関しては、契約書のドラフティングだけではなく、どのような取引の形態にすればよいかという相談を受けてビジネスモデルを依頼者と共に作っていったり、実際に取引の相手方と契約条件について交渉をしていく仕事が多くあります。コンプライアンス関係では、日常的な取引に影響を及ぼす規制法に関する助言から、不祥事が起きた際の調査・事後対応についての助言・代理業務まで、幅広く対応させて頂いています。紛争解決業務は、示談交渉から調停・仲裁・訴訟まで、依頼者や相手方には法人も個人もあり、表に出て代理人として活動する案件もあれば、依頼者自身による交渉をバックアップする案件もあり、バラエティ豊かです。事業再生・倒産処理は、債務者側・債権者側・管財人側、案件毎にそれぞれの立場で対応しています。渉外業務では、クロスボーダーのM&Aのサポートをしたり、海外の顧客に日本の労働法制や会社法についての助言をすることが多いです。

それぞれの業務に、弁護士として関わる上での特有の喜びのようなものがあり、「今日はどのような新しい問題に当たるのだろうか」と、毎日、朝が来るのが楽しみで仕方ありません。実際に新しい問題に当たると産みの苦しみを味わうのですが、その先にはまた新しい喜びが待っています。

Q2. これまでどのようにキャリアを形成されたのでしょうか。

私は2001年に当事務所に入所しました。入所当初は、主に、事業再生・倒産処理、示談交渉・訴訟、M&A、一般企業法務の経験を、パートナーと協働しながら積みました。その過程で得た業務上の様々なノウハウは、現在の私の弁護士業務における礎になっています。事業再生・倒産処理では、現場で即時に問題事案の検討をして答えを出すという即応力を鍛えられましたし、示談交渉・訴訟では、紛争事案の行き着く先で起きる様々な事象や自身の言動が相手方の行動に与える影響やその効果について実践的に経験を積むことができました。M&Aでは、一つ一つの論点について深く掘り下げるリサーチ能力を鍛えられ、また、その結果を実際の取引条件に結びつける論理的な思考を身につけていくことができました。一般企業法務は、依頼者の下で日々起きている事業上の問題を知るとともに、担当者や役員がどのような立場でどのような観点からその問題に取り組んでいるかということや、そういった観点を踏まえた時にどのような法的助言が真に有効なのかということを感じ取ることができました。そういった視野は、現在の私の弁護士業務の基本的なアプローチにつながっていますし、今もなお、日々実践的にアップ・デートしていっているところです。

私の弁護士業務の一つの大きな転機としては、入所4年目に留学に行きました。動機は、将来的に渉外業務に関与する機会が増えると考えたことと、知的財産権に関連する業務を専門的にしていきたいと思ったことです。留学中、知的財産権専門コースを修了し、米国の法律事務所でも実務を経験しました。

帰国後、エンタテインメント関連の業務に関わる機会が増え、また、英語での交渉や契約書のドラフティングができるということで渉外案件に関わる機会も増えました。また、他の事務所の弁護士からも、事業再生や訴訟やM&Aの案件にお声がけ頂く機会も増えました。更に、そのようにして関係を築かせて頂いた方々から、新しい分野のお仕事をご紹介頂き、その分野の経験を積んでいく、というような流れで、現在の業務分野を形成していきました。

留学は、私にとって、業務対応上のバリアを乗り越える術を身につけさせてくれた貴重な経験でした。また、それを機に、多くの新しい縁に恵まれ、それがまた新たな案件に関与する機会へとつながるという好循環が生まれました。

案件を通じた経験以外にも、普段の生活の一つ一つの経験が、その後に関与する案件に色々な形で役立ちます。文字媒体やメディアの情報、日常生活で出会う方との何気ない会話から、具体的な案件での依頼者とのコミュニケーションのヒントが得られることもよくあります。すべての経験が、具体的な案件に生かされているように思います。

Q3. これから弁護士を目指す方が当事務所と接点を持つ機会にはどのようなものがありますか。

当事務所での業務の様子に触れて頂く機会としては、サマークラーク(法科大学院生向け)、サマーインターン(法学部生向け)があります。また、当事務所で私たちと共に働くことに興味をもって頂いた方には、事務所説明会があります。 サマークラーク・サマーインターンでは、法令や判例、文献のリサーチ、文書作成、合議、現場同行など弁護士業務の補助を経験できるプログラムを企画しています。いずれのプログラムも、弁護士業務の体験はもちろん、当事務所のパートナー弁護士やアソシエイト弁護士と仕事や生活についてざっくばらんに話をする機会を複数回設けております。学生の皆さんにとって、今後の進路を考える上で有益なプログラムであると自負しており、実際に参加された方々からも好評を頂いています。

事務所説明会では、当事務所の業務や弁護士としての生活のご説明をさせて頂いたり、所内を見学頂いたりしています。また、複数のパートナー弁護士やアソシエイト弁護士との質疑応答の時間や、フリートークの機会を設け、参加者の方々に、当事務所での弁護士生活をできる限り具体的にイメージして頂けるよう、工夫をしています。

上記のような様々な機会は、当事務所ホームページや、各種媒体を通じて、それぞれの開催時期に合わせて告知を行っています。

Q4. 採用ではどのような面談・選考を行っているのでしょうか。

当事務所では、採用にあたっては、時間をかけて個別に複数回面接を実施しております。新しく入所した弁護士が、入所前に当事務所に対して抱いていたイメージと入所後の実際の生活が異なってしまっては、どちらにとってもプラスにはなりません。当事務所では、入所する弁護士には将来的には共にパートナー弁護士として一緒に仕事をしていきたいと考えて採用していますので、お互いにできる限り想いを共通にしたいと考えています。

そのため、面接にお越し頂いた際には、原則として当事務所の大多数の弁護士とお会い頂けるよう努めています。また、採用もアソシエイト弁護士を含むすべての弁護士の協議で決定しています。そのようなプロセスを踏むことで、当事務所にとっても、入所希望者にとっても、入所前のイメージと入所後の実際に齟齬が生じることなく、長い間一緒に仕事がしやすい環境が作れると考えています。

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